中古住宅の広告で見かける「安心R住宅」は、国が定めた3つの要件を満たした既存住宅に付くロゴマークです
中古の戸建てやマンションの広告を見ていて、「安心R住宅」というロゴマークに気づいたことはありませんか。これは国(国土交通省)が商標登録したマークで、決められた要件を満たした既存住宅の広告にだけ使えるものです。これから中古住宅を売ろうとしている方、買おうか迷っている方のどちらにも関わる話なので、何を示すマークなのかを押さえておくと広告の読み方が変わります。
何が変わったのか
安心R住宅は、既存住宅(中古住宅)の広告でロゴマークを使える仕組みです。対象になるのは、次の3つをすべて満たす住宅です。①新耐震基準などの基礎的な品質を備えていること。②リフォームが済んでいる、またはリフォームの提案が付いていること。③点検記録などの保管状況について情報提供があること。
この仕組みは2017年12月に施行された国土交通省の告示にもとづくもので、実際に標章(ロゴマーク)の使用が始まったのは2018年4月からです。つまり、マークが付いている広告は「売主や事業者が勝手に付けた安心の宣伝文句」ではなく、国が定めた要件に沿って表示されているという点が、ふつうの広告表現との違いになります。
首都圏の住まいへの影響
東京・埼玉・神奈川・千葉で中古住宅を売ろうと考えている方にとって、このマークは「何を揃えておくと買い手に伝わりやすいか」の目安になります。要件に出てくる3つは、どれも買い手が不安に思いやすい部分です。耐震の基礎的な品質、リフォームの状況、そして点検記録が残っているかどうか。
とくに点検記録は、売る直前に慌てて集めようとすると見つからないことが多いものです。確認申請の書類、新築時の図面、過去のリフォームの記録、マンションであれば管理組合が持っている修繕の記録など、手元にあるものを早めに探しておくと、売り出すときの説明材料になります。
買う側の立場では、マークが付いているかどうかだけで判断するのではなく、「3つの要件について具体的にどう情報提供されているか」を見るのが実際的です。マークは情報が整っていることを示すもので、その中身をどう評価するかは買う人自身の判断になります。
いつ・何を確認すればいいか
- 制度の対象となる住宅の要件や、標章を使える事業者の条件など、くわしい内容は国土交通省の「安心R住宅」のページで確認してください(最新の運用や要件は一次ソースでのご確認をおすすめします)
- 売却を考えている方は、新築時の図面・確認申請書類・過去のリフォーム記録・点検記録が手元にあるかを先に確認しておく
- マンションの場合は、管理組合や管理会社が保管している記録もあわせて確認する
- 広告で安心R住宅のマークを見たときは、3つの要件それぞれについてどんな情報が示されているかを仲介会社に聞いてみる
よくある質問
Q. 安心R住宅のマークが付いていれば、その家に不具合がないということですか。
A. そうは言い切れません。安心R住宅は、①新耐震基準などの基礎的な品質を備えている②リフォーム済みまたはリフォーム提案が付いている③点検記録等の保管状況について情報提供がある、という3つの要件を満たした住宅の広告にロゴマークを使える仕組みです。建物の状態そのものを個別に保証するものではないため、気になる点は仲介会社に確認し、必要に応じて専門家に見てもらうことをおすすめします。
Q. いつから始まった制度ですか。
A. 2017年12月に施行された国土交通省の告示にもとづく仕組みで、標章(ロゴマーク)の使用は2018年4月から始まりました。
Q. リフォームが終わっていない家でも対象になりますか。
A. 要件では「リフォーム済み」または「リフォームの提案が付いている」とされています。つまり、工事が完了していなくても、リフォームの提案が付いているかたちであれば要件に沿う形があるということです。ご自宅が具体的に当てはまるかどうかは、一次ソースの要件を確認したうえで、仲介会社にご相談ください。
本記事は制度の概要をやさしく整理したものです。税金については税理士、登記や相続の手続きについては司法書士・弁護士など、それぞれの専門家にご確認ください。制度の最新の内容は、国土交通省「安心R住宅」のページ(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000038.html)をご覧ください。