住宅ローンを使っていなくても、断熱改修をすれば所得税から控除を受けられます

自宅の断熱改修を考えている方、あるいは「ローンを組まないから減税とは無縁」と思っていた方に関係する話です。一定の断熱改修工事などを自分名義の住宅に行い、その家に住み始めた場合、住宅ローンの有無にかかわらず、その年分の所得税から控除を受けられる仕組みがあります。これは「住宅特定改修特別税額控除」と呼ばれる制度です。

何が変わったのか

この制度は、自分が所有して住んでいる家に一定の断熱改修工事などを行った場合が対象です。平成26年4月1日から令和10年12月31日までの間にその家に住んだことが要件になります。ポイントは、住宅ローンを利用していなくても控除の対象になるという点です。ローン残高を前提とする住宅ローン控除とは別の枠組みだと考えるとわかりやすいと思います。控除の対象となる工事費用には上限があり、控除対象限度額は250万円です。太陽光発電設備の設置工事を含む場合は、限度額が350万円になります。

首都圏の住まいへの影響

東京・埼玉・神奈川・千葉には、築年数が経って断熱性能が今の基準に届いていない戸建てやマンションが多く残っています。手持ちの資金で改修する方、退職金や相続したお金でリフォームする方は「ローンを組まないから減税は関係ない」と考えがちですが、この制度はそこに当てはまりません。また、屋根に太陽光発電設備を載せる工事を断熱改修と一緒に行う場合は、限度額が250万円から350万円に上がります。工事の内容と時期の組み合わせによって扱いが変わるため、工事を発注する前に対象になるかを確かめておくことが大切です。実際に控除を受けられるかどうかの最終的な判断は、税務署または税理士にご確認ください。

いつ・何を確認すればいいか

  • 居住の時期:平成26年4月1日から令和10年12月31日までの間にその家に住んだことが要件です。工事の完了と入居の時期をカレンダーで確認しておきましょう
  • 工事の内容:「一定の断熱改修工事など」が対象です。予定している工事がこれに当てはまるかを、工事会社と税務署の両方に確認してください
  • 限度額:控除対象限度額は250万円、太陽光発電設備の設置工事を含む場合は350万円です
  • 最新の要件:制度の細かい条件は変わることがあります。最新の内容は必ず一次ソース(国税庁 No.1219)でご確認ください

よくある質問

Q1. 住宅ローンを組んでいなくても本当に控除を受けられますか。 はい。この制度は、住宅ローンを利用していない場合でもその年分の所得税から控除を受けられるものとして案内されています。ただし、自分が所有する居住用の家であることや、一定の断熱改修工事などを行っていることといった要件を満たす必要があります。ご自身のケースが当てはまるかは、税務署または税理士にご確認ください。

Q2. 控除の対象になる金額に上限はありますか。 控除対象限度額は250万円です。太陽光発電設備の設置工事を含む場合は350万円になります。これは工事費用のうち控除の計算対象にできる金額の上限であり、そのまま戻ってくる金額ではない点にご注意ください。具体的な計算は国税庁の案内または税理士にご確認ください。

Q3. いつまでに住み始めればよいですか。 平成26年4月1日から令和10年12月31日までの間にその家に住んだ場合が対象とされています。令和10年12月31日という区切りがあるため、工事のスケジュールには余裕を見ておくことをおすすめします。期限や要件が見直される可能性もあるので、最新の状況は一次ソースや専門家にご確認ください。


一次ソース:国税庁 タックスアンサー No.1219(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1219.htm)

本記事は制度の概要をやさしくお伝えするものです。税額の計算や申告の可否は税理士へ、登記に関することは司法書士・弁護士へご相談ください。