海外にお住まいの方が不動産を相続・取得したときは、日本国内の連絡先を登記申請で伝えることになりました

不動産登記法の改正により、2024年4月1日以降に所有権の登記を申請するとき、登記名義人が日本国内に住所を持っていない場合は、国内の連絡先となる人の氏名と住所を申請情報として提供することが必要になりました。海外で暮らすご家族が日本の実家を相続する場合や、海外在住の方が国内の不動産を取得する場合に関係します。ご自身やご家族がこれに当てはまりそうな方は、手続きの前に確認しておくと安心です。

何が変わったのか

対象となるのは、2024年4月1日以降にする所有権に関する登記の申請です。登記名義人となる方が日本国内に住所を持たないときは、その方の国内の連絡先となる人の氏名・住所を、申請情報のひとつとして出すことになりました。国内連絡先となる人がいない場合は、「連絡先となる者がない」旨を申請することになります。つまり、連絡先が用意できないから申請できない、という仕組みではなく、いずれの場合でも申請情報として明らかにする取り扱いです。制度の細かい取り扱いは法務省のページに案内がありますので、実際の申請の前に一次ソースをご覧ください。

首都圏の住まいへの影響

東京・埼玉・神奈川・千葉では、ご両親が住んでいた家を、海外で仕事や生活をされているお子さんが相続するというケースが少なくありません。このとき相続人の住所が日本国内にないと、上のとおり国内連絡先の情報を申請時に用意する場面が出てきます。あらかじめ誰を国内連絡先にするかを家族で話しておくと、手続きが途中で止まりにくくなります。司法書士など、登記の手続きを依頼する専門家に国内連絡先の手当てを含めて相談しておくのが現実的な進め方です。なお、どなたを連絡先にできるか、どのような書類が要るかといった具体的な運用は、依頼する司法書士や法務局にご確認ください。

いつ・何を確認すればいいか

  • 相続や購入で登記をする方の住所が日本国内にあるかどうかを、まず確認する(対象は2024年4月1日以降にする所有権に関する登記の申請です)
  • 海外在住の方が名義人になる場合は、国内連絡先となる人を誰にするか、家族や関係者と早めに相談しておく
  • 登記の手続きは司法書士へ、相続にともなう税金の扱いは税理士へ、権利関係で争いがある場合は弁護士へ相談する
  • 制度の詳細や最新の取り扱いは、法務省「令和6年4月1日以降にする所有権に関する登記の申請について」(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00589.html)でご確認ください

よくある質問

Q. 国内に連絡先になってくれる人がいない場合、登記はできないのでしょうか。 A. いいえ、連絡先となる者がない場合は、その旨を申請することになります。ただし実際にどう記載し、どんな書類を添えるかは個別の事情によりますので、司法書士や法務局にご確認ください。

Q. いつからの申請が対象になりますか。 A. 2024年4月1日以降にする、所有権に関する登記の申請が対象です。ご自身の手続きが対象になるかどうか迷う場合は、一次ソースや司法書士にご確認ください。

Q. 海外に住む子どもが実家を相続する予定です。今から何をしておけばよいですか。 A. 名義人となる方の住所が日本国内にない場合は国内連絡先の情報が必要になりますので、誰に依頼するかを含めて、司法書士など専門家に早めに相談しておくと手続きが滞りにくくなります。税金の取り扱いについては税理士にご相談ください。