戸籍の束を何度も出さずに済む「法定相続情報一覧図」は、無料で交付されます
相続の手続きでは、銀行や法務局など、窓口ごとに戸籍一式をそろえて提出するのが一般的でした。法定相続情報証明制度を使うと、登記官が認証した「法定相続情報一覧図の写し」が無料で交付され、必要な通数を各手続きに使い回せます。首都圏で親御さんの家や預貯金の手続きを控えている方は、最初にこの制度を知っておくと、手間の減らし方が変わってきます。
何が変わったのか
法定相続情報証明制度は、平成29年5月に創設された仕組みです。法務局に必要書類を出すと、登記官が内容を確認したうえで「法定相続情報一覧図の写し」を認証して交付してくれます。この写しは無料で、必要な通数を受け取れるため、複数の窓口へ同時に出すことができます。さらに令和6年4月1日からは、相続登記を申請するときに「法定相続情報番号」を書けば、写しそのものの添付を省略できるようになりました。つまり、戸籍の束を何度も用意し直す場面が、段階的に減ってきたということです。
首都圏の住まいへの影響
東京・埼玉・神奈川・千葉では、住まいのほかに預貯金や証券などが複数の金融機関に分かれていることが少なくありません。窓口ごとに戸籍一式を出し直すと、そのたびに原本の返却を待つことになり、手続き全体が長引きます。一覧図の写しを必要な通数もらっておけば、いくつかの窓口へ並行して出せるので、待ち時間の重なりを避けやすくなります。相続登記についても、令和6年4月1日以降は法定相続情報番号を記載することで写しの添付を省略できるため、書類の準備そのものが軽くなる場面があります。ご自身のケースでどこまで使えるかは、手続き先の金融機関や法務局に個別にご確認ください。
いつ・何を確認すればいいか
- 法務局の案内ページ(https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page7_000013.html)で、申出に必要な書類と手続きの流れを確認する
- 一覧図の写しを何通もらうか、提出予定の窓口の数から逆算して決める(交付は無料です)
- 相続登記を令和6年4月1日以降に申請する場合、法定相続情報番号の記載で写しの添付を省略できるかを法務局に確認する
- 取扱いは窓口によって異なることがあるため、最新の運用は一次ソースや専門家(登記は司法書士・弁護士、税務は税理士)にご確認ください
よくある質問
Q1. 法定相続情報一覧図の写しは有料ですか。 いいえ、無料で交付されます。必要な通数を受け取って、それぞれの手続きに使い回すことができます。
Q2. この制度はいつからあるものですか。 平成29年5月に創設された制度です。加えて、令和6年4月1日からは相続登記の申請時に法定相続情報番号を記載することで、写しの添付を省略できるようになりました。
Q3. 戸籍はもう用意しなくてよいのですか。 一覧図の交付を受けるための申出には書類の提出が必要です。この制度の利点は、登記官が認証した写しを各手続きに使えるため、窓口ごとに戸籍一式を出し直す負担を減らせる点にあります。具体的に何を用意するかは、法務局の案内ページでご確認ください。