賃貸中の実家を相続したら、まず4か月以内の「準確定申告」を確認しましょう

亡くなった方に不動産の家賃収入などがあった場合、相続人はその年の所得税を代わりに申告します。期限は「相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内」で、相続税の10か月より先に来ます。実家を人に貸していたご家庭は、まずこの期限が自分に関係するかどうかを確かめてください。

何が変わったのか

亡くなった方に不動産所得や事業所得などがあったときは、その年の1月1日から亡くなった日までの所得を計算して、所得税の申告と納税を行います。これを「準確定申告」といいます。手続きをするのは、亡くなった方ご本人ではなく相続人です。期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内と定められています。制度そのものが新しくなったという話ではなく、相続の場面で見落とされやすい手続きとして知っておきたい内容です。

首都圏の住まいへの影響

東京・埼玉・神奈川・千葉では、住まなくなった実家をそのまま賃貸に出しているケースが少なくありません。家賃収入は不動産所得にあたるため、そうしたご家庭は準確定申告の対象になりやすいといえます。相続の話し合いは、遺産分割や相続税の申告期限である10か月を目安に進めることが多いのですが、所得税の4か月はそれより先に来ます。「まずは四十九日が済んでから」と考えているうちに、4か月が近づいていた——ということが起こりえます。賃貸中の物件があるかどうかは、相続の初期の段階で確認しておくと安心です。

いつ・何を確認すればいいか

  • 亡くなった方に家賃収入や事業の収入があったかどうかを確認する(賃貸借契約書、通帳の入金履歴、過去の確定申告書が手がかりになります)
  • 対象になる場合は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内という期限を、家族で共有しておく
  • 申告の要否や具体的な計算は税理士に相談する。名義変更などの登記は司法書士・弁護士に相談する
  • 制度の詳細や最新の取り扱いは、国税庁 タックスアンサー No.2022(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2022.htm)で確認する

よくある質問

Q. 相続税の申告が10か月以内なので、そちらに合わせればよいのでは? A. 所得税の準確定申告は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内です。相続税の10か月より先に来るため、別の手続きとして分けて考える必要があります。

Q. 実家を貸していた場合は対象になりますか? A. 亡くなった方に不動産所得があった場合は対象になります。実家を賃貸に出していたケースは対象になりやすいとされていますので、まずは収入の有無を確認してください。個別の判断は税理士にご相談ください。

Q. どの期間の所得を計算するのですか? A. その年の1月1日から亡くなった日までの所得です。計算方法や必要書類については、一次ソースを確認したうえで、税理士にご確認ください。