遠くに住んでいても、空き家の管理を相談できる窓口が制度化されました
親から受け継いだ実家が首都圏にあるけれど、自分は離れて暮らしている——そんな方にとって、「誰に相談すればいいのか分からない」ことが空き家問題の入口になりがちです。2023年12月13日に施行された改正空家等対策特別措置法(空家法)で、市区町村長が空き家の管理や活用に取り組む団体を「空家等管理活用支援法人」として指定できる仕組みができました。相談先を探しあぐねている所有者の受け皿になる制度です。
何が変わったのか
これまで空き家の相談先は、市区町村の窓口か、自分で探した民間事業者が中心でした。改正空家法では、空き家の管理や活用に取り組むNPO法人や一般社団法人などを、市区町村長が「空家等管理活用支援法人」として指定できるようになりました。指定された法人は、行政のお墨付きを受けた相談先という位置づけになります。
あわせて、所有者本人の同意があれば、市区町村から支援法人へ所有者の情報を提供できるようになりました。これにより、行政と支援法人が連携して所有者に働きかけたり、相談につなげたりする道が開けます。
首都圏の住まいへの影響
東京・埼玉・神奈川・千葉に実家や相続した家があり、ご自身は別の地域で暮らしている、という方は少なくありません。現地に足を運びにくいと、草木の手入れや通風、郵便物の確認といった日常的な管理が滞りやすくなります。
この制度は、そうした「遠方に住んでいて相談先が見つからない方の受け皿」として設けられたものです。市区町村が指定する仕組みなので、どの団体が指定されているかは自治体ごとに異なります。まずはお住まいの家がある市区町村に、支援法人の指定があるかを確認するのが出発点になります。
なお、支援法人が具体的にどこまでの業務を担うか、費用がかかるかどうかは、法人や自治体によって扱いが異なります。最新の状況は一次ソースや各市区町村の窓口でご確認ください。
いつ・何を確認すればいいか
- 空き家のある市区町村に、「空家等管理活用支援法人」の指定があるかを問い合わせる
- 指定がある場合、相談できる範囲・費用の有無・連絡方法を直接確かめる
- 市区町村から支援法人への所有者情報の提供には所有者本人の同意が必要です。同意を求められた際は、何に使われるかを確認したうえで判断する
- 制度の詳細や更新情報は、国土交通省の一次ソース(空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報)で確認する
よくある質問
Q. 「空家等管理活用支援法人」とは、どんな団体ですか。 A. 空き家の管理や活用に取り組むNPO法人や一般社団法人などのうち、市区町村長が指定した法人です。2023年12月13日に施行された改正空家法で設けられた仕組みです。どの団体が指定されているかは市区町村ごとに異なるため、対象の家がある自治体にご確認ください。
Q. 市区町村が、自分の情報を勝手に支援法人へ渡すことはありますか。 A. 所有者情報を市区町村から支援法人へ提供するには、所有者本人の同意が前提とされています。同意を求められた場合は、目的や使われ方を確認したうえでご判断ください。
Q. 相続した空き家の名義変更や税金のことも、支援法人に相談できますか。 A. 支援法人が担う業務の範囲は、確定した情報の中では「空き家の管理や活用に取り組む」ところまでしか示されていません。登記の手続きは司法書士や弁護士、税金の取り扱いは税理士といった専門家にご相談ください。相談先の探し方そのものを、まずは市区町村の窓口や支援法人に尋ねてみるのも一つの方法です。