10年超所有した自宅を売ると、所得税が15%から10%に下がります
自宅を売ったときの利益には所得税がかかりますが、その家と土地を長く持っていた場合は税率が下がる特例があります。売った年の1月1日の時点で、家屋と敷地の所有期間がどちらも10年を超えていることが条件です。長く住んだ家の住み替えや、相続した後に自分で住んでいた家の売却を考えている方に関係します。
何が変わったのか
この特例は「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」と呼ばれるものです。通常、長期譲渡所得にかかる所得税の税率は15%ですが、条件を満たすと、課税長期譲渡所得のうち6,000万円以下の部分については10%に下がります。6,000万円を超えた部分は、これまでどおり15%です。所有期間は「売った日」ではなく「売った年の1月1日時点」で数えるため、あと少しで10年という場合は年をまたぐかどうかで結果が変わります。また、前年・前々年にこの特例を受けていないことも条件のひとつです。
首都圏の住まいへの影響
東京・埼玉・神奈川・千葉では、同じ家に10年以上住み続けている方が多く、この条件に当てはまる可能性は決して低くありません。特に重要なのは、この軽減税率が「3,000万円の特別控除」と重ねて使える点です。売った利益からまず3,000万円を差し引き、それでも残った利益に対して軽減された税率を当てはめる、という順番になります。首都圏では売却価格が大きくなりやすく、控除だけでは利益が残るケースもあるため、二段構えで負担が軽くなる意味は小さくありません。ただし、ご自身が対象になるかどうかは、家屋と敷地それぞれの所有期間や過去の特例の利用状況によって変わります。
いつ・何を確認すればいいか
- 家屋と敷地それぞれについて、売った年の1月1日時点で所有期間が10年を超えているかを、登記の内容で確認する
- 前年・前々年にこの特例を受けていないかを振り返る
- 3,000万円の特別控除とあわせて使えるか、ご自身のケースで適用できるかを税理士に相談する
- 適用の条件や手続きの詳細、最新の内容は国税庁のページ(No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例)で確認する
よくある質問
Q. 3,000万円の特別控除を使ったら、この軽減税率は使えないのですか。 A. いいえ、重ねて使えます。3,000万円を差し引いたあとに残った利益に対して、この軽減税率を当てはめる形になります。
Q. 所有期間の10年は、いつの時点で数えるのですか。 A. 売った年の1月1日時点で数えます。売った日ではないため、契約の時期によって判定が変わることがあります。家屋と敷地の両方が10年を超えている必要があります。
Q. 利益が6,000万円を超えた場合、全部が15%に戻ってしまうのですか。 A. いいえ、6,000万円以下の部分は10%のままで、超えた部分だけが15%です。実際の計算や申告については税理士にご確認ください。