使い道のない土地を売ると、譲渡所得から100万円を差し引ける特例があります
相続などで受け継いだまま使っていない土地をお持ちの方に関係する話です。都市計画区域内にある「低未利用の土地」を売った場合、売却で出た利益(譲渡所得)から100万円を差し引ける特例があり、適用期限は2028年(令和10年)12月31日までに延長されています。売値が比較的小さい土地が対象なので、「売っても大した額にならないから」と手を付けずにいた土地こそ検討の価値があります。
何が変わったのか
この特例は、使われていない土地を次の持ち主に引き継いでもらうことをねらいとした税制上の措置です。都市計画区域内にある低未利用の土地等を、所有期間が5年を超えてから売った場合に、譲渡所得から100万円を控除できます。対象となるのは譲渡価格が500万円以下の土地等で、市街化区域など一定の区域では800万円以下まで枠が広がります。加えて、売った後に買主がその土地を利用することが条件になっています。適用期限は2028年(令和10年)12月31日までとされており、この日までに売却したものが対象です。
首都圏の住まいへの影響
東京・埼玉・神奈川・千葉にお住まいの方でも、実家の敷地の一部、駐車場にもしていない空き地、相続でもらったまま放置している土地など、当てはまる可能性のある土地は少なくありません。譲渡価格の上限が500万円以下(市街化区域など一定の区域では800万円以下)という決まりがあるため、価格の高いエリアの土地はそもそも枠から外れることが多く、逆に郊外や利用しにくい形の土地ほど対象になりやすいと考えられます。ご自分の土地が都市計画区域内なのか、市街化区域にあたるのかは、市区町村の都市計画担当窓口や公表されている都市計画図で確認できます。また「売った後に買主が使うこと」が条件になっているので、買主がどう使う予定かも取引の話し合いの中で確認しておく必要があります。所有期間が5年を超えているかどうかも、登記の記録などで早めに確かめておくと安心です。
いつ・何を確認すればいいか
- 適用期限は2028年(令和10年)12月31日までの売却です。売却には時間がかかるため、余裕を持って準備を始めてください
- その土地が都市計画区域内か、また市街化区域など一定の区域にあたるかを、市区町村の窓口で確認してください(譲渡価格の上限が500万円以下か800万円以下かに関わります)
- 所有期間が5年を超えているか、登記事項証明書などで確かめてください
- 実際に適用できるか、必要な書類は何かといった税金の判断は、税理士または所轄の税務署にご相談ください。登記の手続きは司法書士が窓口です
なお、細かい要件や取り扱いは変わることがあります。最新の内容は一次ソース(国土交通省 土地の譲渡に係る税制 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk5_000074.html )や、税務の専門家にご確認ください。
よくある質問
Q1. 建物が建っている土地でも対象になりますか。 確定している情報では「低未利用の土地等」が対象とされており、土地の状態や建物の有無をどう判断するかは個別の事情によります。ご自身の土地が当てはまるかどうかは、税理士または所轄の税務署にご確認ください。
Q2. 売値が500万円を超えていたら使えないのですか。 譲渡価格500万円以下が原則ですが、市街化区域など一定の区域にある土地等については800万円以下まで対象となります。どちらの区域にあたるかで結論が変わるため、まずは土地の所在する区域を市区町村で確認してください。
Q3. 買主が誰でもいいのですか。 売った後に買主がその土地を利用することが条件とされています。買主が使う予定がない場合は条件を満たさない可能性がありますので、売買の話し合いの段階で買主の利用予定を確認しておくことをおすすめします。