親子・夫婦など「特別の関係がある人」に売った場合、3,000万円の控除は使えません
マイホームを売ったときに譲渡所得から3,000万円を差し引ける特例は、誰に売っても使えるわけではありません。売る相手が親子や夫婦などの場合は対象外になります。親から子へ自宅を譲る、夫婦間で名義を移す、といった形を考えている方は、売買の前に確認が必要です。
何が変わったのか
この特例には、もともと「特別の関係がある人」への売却には使えないという要件があります。ここでいう特別の関係がある人には、親子や夫婦だけでなく、生計を一にする親族も含まれます。さらに、売った家屋で売主と同居することになる親族、内縁関係にある人、売主と特殊な関係のある法人も対象です。つまり「同居するために、身内に自宅を売る」という形も使えません。また、売った年の前年・前々年にこの特例を受けている場合も、重ねて適用することはできません。
首都圏の住まいへの影響
東京・埼玉・神奈川・千葉では、親が住んでいた家を子が引き継ぐ、あるいは二世帯で住むために名義を整理する、といった場面がよくあります。このとき「贈与ではなく売買の形にしよう」と考えても、相手が親子・夫婦・生計を一にする親族であれば、3,000万円の控除は使えません。売却後にその家で売主と同居することになる親族への売却も同じ扱いです。控除が使えるかどうかで手元に残る金額は変わるため、相手を決める段階で確認しておく意味があります。なお、個別の税額の計算や判定は税理士に、名義の移転や登記は司法書士・弁護士にご相談ください。
いつ・何を確認すればいいか
- 売る相手が、親子・夫婦・生計を一にする親族・内縁関係の人・特殊な関係のある法人にあたらないかを確認する
- 売却後にその家で売主と同居することになる親族ではないかを確認する
- 売った年の前年・前々年に、この特例をすでに受けていないかを確認する
- 要件や最新の取扱いは国税庁 No.3302(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm)で確認し、判断に迷う場合は税理士にご確認ください
よくある質問
Q. 親から子へ自宅を売る場合、3,000万円の控除は使えますか。 A. 使えません。親子は「特別の関係がある人」にあたるため、この特例の対象外です。
Q. 別居している兄弟に売る場合はどうなりますか。 A. 生計を一にする親族にあたる場合や、売った家屋で売主と同居することになる親族にあたる場合は使えません。あてはまるかどうかの判定は個別の事情によりますので、一次ソースをご確認のうえ、税理士にご相談ください。
Q. 去年この特例を使いました。今年も別の家で使えますか。 A. 売った年の前年・前々年にこの特例を受けている場合は適用できません。該当する年に受けているかどうかを先にご確認ください。