マイホームを売って3,000万円控除を使うと、新しい家の住宅ローン控除は使えません
自宅を売り、その利益について「譲渡所得の3,000万円特別控除」や買換えの特例を受けた方は、新しく買った家で住宅ローン控除を受けられません。対象になるのは、新居に住み始めた年と、その前2年・その後3年の合計6年間です。買い替えを考えている方、すでに売却の申告を終えた方に関係する話です。
何が変わったのか
これは「変わった」というより、住宅ローン控除の適用要件としてもとから置かれているルールです。マイホームを売ったときの譲渡所得の3,000万円特別控除や、買換えの特例などを受けると、その期間に取得した新居では住宅ローン控除が使えません。対象となる期間は、新居に住み始めた年と、その前2年、その後3年の計6年間です。なお、令和2年3月31日以前に売った場合は、住み始めた年とその前後2年の計5年間が対象とされています。つまり「売った年」だけを見るのでは足りず、住み始めた年を真ん中に置いて前後の年をまとめて見る必要があります。
首都圏の住まいへの影響
東京・埼玉・神奈川・千葉では、住み替え(今の家を売って別の家を買う)という形が多く、売却と購入が同じ時期に重なりがちです。このとき、売却側で3,000万円特別控除を使うか、購入側で住宅ローン控除を使うか、どちらが自分にとって有利かを先に比べておく必要があります。どちらも自動で有利なほうが選ばれるわけではなく、ご自身の申告の内容で決まります。特に、売却の時期と新居に住み始める時期が1〜3年ずれるケースでは、「対象の6年間に入っているかどうか」を年単位で確認することが大切です。金額の大小は物件や借入の状況で変わるため、具体的な有利・不利の判定は税理士にご相談ください。
いつ・何を確認すればいいか
- 新居に住み始めた年を書き出し、その前2年・その後3年を並べて、売却(譲渡)の年がその6年間に入っていないかを確認する
- 令和2年3月31日以前に売却した場合は、住み始めた年とその前後2年の計5年間で確認する
- 売却側で3,000万円特別控除や買換えの特例を使う予定があるなら、購入側の住宅ローン控除とどちらを使うかを申告前に比べておく
- 適用要件は細かく、最新の内容は変わることがあります。詳しい要件は一次ソース(国税庁 No.1211-1 住宅借入金等特別控除の適用要件 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-1.htm )で確認し、判断は税理士にご確認ください
よくある質問
Q. 売った年と、新居に住み始めた年が違えば大丈夫ですか? A. 年が違っても対象になる場合があります。判定の期間は、新居に住み始めた年とその前2年・その後3年の計6年間です。この6年の中に売却が入っていれば、住宅ローン控除は受けられません。
Q. 3,000万円特別控除と住宅ローン控除は、両方使えますか? A. 上の6年間(令和2年3月31日以前の譲渡は計5年間)に重なる場合は、両方を使うことはできません。どちらを使うかを選ぶことになりますので、事前に比べておくことをおすすめします。
Q. どちらが有利かは、どう決めればいいですか? A. 売却で出た利益の大きさ、住宅ローンの借入額、住む年数などによって変わるため、一律には言えません。税金の計算にかかわる判断ですので、税理士にご相談ください。登記に関することは司法書士や弁護士が窓口になります。