中古住宅の住宅ローン控除は「築年数」ではなく「建築時期」で判断します
令和4年以降に入居する中古住宅では、住宅ローン控除の要件から従来の築年数要件がなくなり、代わりに「昭和57年1月1日以後に建築された家屋であること」が要件とされています。実家やご所有の家を売ろうと考えている方にとっては、買主がローン控除を使えるかどうかが建築時期で分かれる、という話です。築年数が古い家をお持ちの方、これから相続した家を売る予定の方に関係します。
何が変わったのか
これまでの中古住宅の住宅ローン控除には、「築何年以内」という築年数の要件がありました。令和4年以降に居住を開始する場合は、この築年数要件に代えて、昭和57年1月1日以後に建築された家屋であることが要件とされています。つまり、建てられた時期が基準になりました。
昭和56年12月31日以前に建築された家屋の場合は、それだけでは要件を満たしません。この場合は、耐震基準適合証明書などによって、地震に対する安全性が証明された住宅であることが必要とされています。
言いかえると、昭和57年1月1日以後の建築であれば耐震の証明書を用意しなくてよく、昭和56年12月31日以前の建築であれば証明書などの手当てが必要になる、という区切りです。なお、住宅ローン控除には建築時期以外にもいくつかの要件がありますので、詳しくは一次ソース(国税庁のページ)や税理士にご確認ください。
首都圏の住まいへの影響
東京・埼玉・神奈川・千葉には、昭和50年代までに建てられた住宅が数多く残っています。売主の立場からすると、その家が昭和57年1月1日以後の建築かどうかで、買主側の資金計画の組み立て方が変わってきます。
昭和57年1月1日以後の建築であれば、買主は耐震の証明書を用意しなくても住宅ローン控除の建築時期の要件を満たせます。一方、昭和56年12月31日以前の建築であれば、耐震基準適合証明書などで地震に対する安全性を証明する必要が出てきます。この証明をどちらがいつ手配するかは、売買の段取りに関わってくる部分です。
相続した実家を売る場面では、建物の建築時期をご存じないまま話が進むこともあります。売り出す前に建築時期を確認しておくと、買主への説明も、想定される買主層の整理もしやすくなります。
いつ・何を確認すればいいか
- 建物の建築時期を確認する。昭和57年1月1日より前か後かが分かれ目です。登記事項証明書や建築確認の書類などで確認できます(どの書類で確認すべきかは、司法書士や不動産の担当者にご相談ください)
- 昭和56年12月31日以前の建築だった場合、耐震基準適合証明書などによる証明が必要になるため、手配の方法や費用感を早めに調べておく
- 住宅ローン控除の要件は建築時期だけではありません。適用を受けられるかどうかの最終的な判断は、国税庁 No.1211-3 の内容を確認したうえで、税理士にご相談ください
- 制度の内容は見直されることがあります。最新の要件・期限は必ず一次ソースでご確認ください(国税庁 No.1211-3: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-3.htm)
よくある質問
Q. 昭和57年1月1日以後に建てられた家なら、耐震基準適合証明書は要らないのですか。 A. 令和4年以降に居住を開始する中古住宅の住宅ローン控除では、昭和57年1月1日以後に建築された家屋であることが要件とされており、この場合に耐震基準適合証明書などによる証明を求める記載は確定情報にありません。ただし住宅ローン控除には他の要件もありますので、ご自身のケースについては国税庁 No.1211-3 や税理士にご確認ください。
Q. 昭和56年12月31日以前に建てられた家は、住宅ローン控除が使えないのですか。 A. 使えないと決まっているわけではありません。耐震基準適合証明書などにより、地震に対する安全性が証明された住宅であることが必要とされています。証明の具体的な取得方法や費用は物件によって異なりますので、専門家にご相談ください。
Q. 売主である自分にも関係がありますか。 A. 関係します。実家の建築時期は、買主の資金計画を左右します。買主がローン控除を使えるかどうかで購入の判断が変わることがあるため、売り出す前に建築時期を確認しておくことをおすすめします。