不動産の代金のうち、消費税がかかるのは建物の部分だけです
マイホームや相続した家を売ろうとしたとき、「価格に消費税が乗るのか」が気になる方は多いです。消費税法では、土地の売買と貸し借りは非課税とされていて、課税されるのは建物の部分だけです。アパートなどを人に貸している方も、住むための家賃は非課税になります。ただし例外もあるので、そこを押さえておきたいところです。
何が変わったのか
これは新しく始まった制度ではなく、消費税法のもともとの決まりです。国税庁の説明では、消費税がかからない取引として、まず「土地の譲渡および貸付け」が挙げられています。ここでいう土地には、借地権のように土地の上にある権利も含まれます。もう一つが「契約で人の居住の用に供することが明らかな住宅の貸付け」、つまり住むために貸す家の家賃です。つまり不動産の代金のうち、消費税がかかるのは建物の部分だけということになります。
ただし、すべての土地利用が非課税になるわけではありません。貸し付ける期間が1か月に満たない場合は非課税になりません。また、駐車場のように施設を使うことに伴って土地を使う場合も、非課税の対象から外れます。
首都圏の住まいへの影響
東京・埼玉・神奈川・千葉は、同じ一戸建てでも土地の値段が大きな割合を占めることが多い地域です。そのため「土地と建物の代金を分けて考える」という発想が、そのまま消費税の有無に結びつきます。売買の資料で総額だけを見ていると、どこに税がかかっているのかが分からなくなるので、土地分と建物分が分けて書かれているかを確かめておくと安心です。
貸す側の方にも関係します。住むために貸す部屋の家賃は非課税ですが、同じ敷地内の駐車場のように施設の利用を伴うものは、その扱いが変わります。民泊やウィークリーのように短い期間で貸す形も、1か月に満たない貸付けという点で扱いが違ってきます。自分の物件がどちらに当てはまるのかは、契約書の書き方や使い方で判断が分かれるところなので、金額の計算まで含めて税理士にご確認ください。
いつ・何を確認すればいいか
- 売買の見積書や契約書で、土地の代金と建物の代金が分けて書かれているかを確認する
- 貸している物件がある場合、その契約が「人が住むために貸すもの」として書かれているかを読み返す
- 駐車場や1か月未満の短い貸付けが含まれていないかを洗い出す
- 自分の取引に消費税がかかるかどうかの最終判断と金額の計算は、税理士に相談する(登記のことは司法書士・弁護士へ)
確定した期限や日付のある話ではありませんが、税の取り扱いは見直されることがあります。最新の内容は、国税庁 タックスアンサー No.6201(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6201.htm)でご確認ください。
よくある質問
Q. 土地と建物をいっしょに売るとき、消費税はどうなりますか。 A. 消費税がかかるのは建物の部分だけです。土地の譲渡は消費税法で非課税とされています。実際にいくらになるかは、土地分と建物分の分け方によって変わるため、税理士にご確認ください。
Q. アパートの家賃に消費税はかかりますか。 A. 契約で人が住むために使うことが明らかな住宅の貸付けは非課税です。ただし、貸す期間が1か月に満たない場合は非課税になりません。ご自身の契約がどちらに当たるかは、契約内容をもとに専門家に確認するのが確実です。
Q. 駐車場として土地を貸す場合も非課税ですか。 A. 非課税にはなりません。駐車場のように施設の利用に伴って土地が使われる場合は、土地の貸付けの非課税から外れる扱いになっています。くわしくは一次ソースをご覧いただき、判断は税理士にご相談ください。