中古の建物を買って貸すときは、耐用年数を「簡便法」で短く計算できます
中古住宅を購入して賃貸に出すと、建物は何年かけて経費にしていくのか——その年数(耐用年数)は、新築と同じ年数ではなく「簡便法」という簡単な計算で短くできます。国税庁のタックスアンサー No.5404 で示されている考え方で、木造・住宅用なら築22年を超えていれば4年、鉄筋コンクリート造の住宅用なら築47年を超えていれば9年になります。首都圏で築年数の経った戸建てやマンションを買って貸そうと考えている方に関わる話です。
何が変わったのか
これは新しく始まった制度ではなく、中古の建物を取得して賃貸に使う場合に使える計算のしかたです。ポイントは2つあります。まず、法定耐用年数の全部を過ぎている建物(築年数が法定耐用年数を超えている建物)は、法定耐用年数の20%が耐用年数になります。次に、法定耐用年数の一部しか過ぎていない建物は、残っている年数に、すでに過ぎた年数の20%を足した年数になります。どちらの場合も1年未満の端数は切り捨て、計算結果が2年未満になるときは2年とします。木造・住宅用の法定耐用年数は22年、鉄筋コンクリート造の住宅用は47年なので、それぞれ築22年超なら4年、築47年超なら9年という短い年数になります。
首都圏の住まいへの影響
東京・埼玉・神奈川・千葉には、木造で築22年を超えた戸建てや、鉄筋コンクリート造で築47年を超えたマンションが数多くあります。こうした物件を買って賃貸に回す場合、建物を経費にしていく年数が新築より短くなるため、1年あたりに計上できる減価償却費の考え方が変わってきます。逆にいえば、短い年数で償却が終わったあとは、その分の経費が無くなるという点も合わせて見ておく必要があります。木造と鉄筋コンクリート造で法定耐用年数が22年と47年と大きく違うため、同じ「築古」でも構造によって結論がまったく変わります。自宅として住んでいた家を貸しに出す場合も含め、具体的な金額の計算は税理士に確認してください。
いつ・何を確認すればいいか
- 買おうとしている(あるいは貸そうとしている)建物の構造(木造か鉄筋コンクリート造かなど)と築年数を、登記事項証明書や販売図面で確認する
- 住宅用かどうかを確認する(簡便法で使う法定耐用年数は、用途によって異なります)
- 土地と建物の価格の分け方や実際の計算は税理士に相談する。登記に関する手続きは司法書士・弁護士へ
- 計算のルールや最新の内容は、一次ソースである国税庁 タックスアンサー No.5404で確認する(適用の期限などは一次ソースでご確認ください)
よくある質問
Q. 木造の戸建てを買って貸すと、耐用年数は必ず4年になりますか。 A. 木造・住宅用の法定耐用年数は22年なので、築22年を超えていれば簡便法で4年になります。築22年以下の場合は、残っている年数に経過した年数の20%を足して計算するため、4年とは異なる年数になります。
Q. 計算して端数が出たときはどうしますか。 A. 1年未満の端数は切り捨てます。また、計算した結果が2年より短くなる場合は2年とします。
Q. マンション(鉄筋コンクリート造)の場合はどうなりますか。 A. 鉄筋コンクリート造の住宅用の法定耐用年数は47年です。築47年を超えていれば簡便法で9年になります。実際の計算や判断は税理士にご確認ください。
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