住宅ローンの保証会社が代わりに返した後でも、6か月以内の申立てなら自宅を残せる道があります

住宅ローンの返済が苦しく、ほかの借入れも重なっている方に関係する話です。個人再生という裁判所の手続きには「住宅資金特別条項」という仕組みがあり、住宅ローン以外の借金を減らしながら自宅を手元に残すことを目指せます。すでに保証会社が銀行へ代わりに返済してしまった場合でも、その日から6か月以内に申立てをすれば対象になり得ます。

何が変わったのか

これは新しくできた制度ではなく、裁判所の個人再生手続のなかに用意されている仕組みです。住宅ローン以外の債務が5,000万円以下であれば、小規模個人再生を使って返済額を減らしつつ、自宅を残すことを目指せます。このとき住宅ローンの部分は「住宅資金特別条項」として別枠にあつかわれ、住宅ローン自体の金額は減りません。そのかわり、たまっている滞納分を再生計画のなかで分割して払っていけるようになり、自宅に設定された抵当権(返済が滞ったときに家を競売にかけられる権利)の実行を止められます。なお、申立ての前に住宅ローンの債権者との話し合いが必要で、保証会社が本人の代わりに銀行へ返済(代位弁済)したケースでは、その弁済日から6か月以内に申立てをすることが条件です。

首都圏の住まいへの影響

東京・埼玉・神奈川・千葉で持ち家に住んでいる方にとっても、使える仕組みと条件は同じです。この手続きの要点は「自宅を売らずに生活を立て直せるかどうか」であり、住み続けられるなら通勤・通学や地域の暮らしを変えずに済むという意味を持ちます。一方で、住宅ローンそのものが減るわけではないため、今後も払い続けられる見通しが立つかどうかが実際の分かれ目になります。また、保証会社が代わりに返済した後に時間が経ってしまうと6か月という条件を満たせなくなるため、動くのが遅いほど選べる道がせまくなります。督促や保証会社からの通知が届いた段階が、判断のタイミングだとお考えください。

いつ・何を確認すればいいか

  • 保証会社から「代位弁済しました」という通知が届いていないか確認する。届いている場合はその弁済日から6か月以内が申立ての条件なので、日付をすぐ押さえる
  • 住宅ローン以外の借入れの合計額を洗い出し、5,000万円以下におさまるかを確かめる(小規模個人再生の条件に関わります)
  • 申立ての前に住宅ローンの債権者との話し合いが必要なため、自分だけで進めず、早い段階で弁護士や司法書士といった専門家に相談する
  • 手続きの細かい条件や必要書類、最新の運用は、裁判所が出している個人再生手続説明書(鹿児島地方裁判所)などの一次ソースで確認する。地域の裁判所によって案内が異なることもあるため、最終的な判断は専門家にご確認ください

よくある質問

Q. この手続きを使えば、住宅ローンも減らしてもらえるのですか。 A. いいえ。住宅ローンの部分は「住宅資金特別条項」で別枠になり、減額はされません。減らせるのは住宅ローン以外の債務で、住宅ローンについては滞納している分を再生計画のなかで分割して払っていける点がポイントです。

Q. すでに保証会社が銀行へ返済してしまいました。もう手遅れでしょうか。 A. 弁済された日から6か月以内に申立てをすることが条件とされています。期間が残っているかどうかで結論が変わるため、通知に書かれた弁済日を確認し、すぐに弁護士や司法書士へ相談してください。6か月を過ぎている場合の取り扱いはここでは断定できませんので、専門家と一次ソースでご確認ください。

Q. 自宅が競売にかけられそうです。止められますか。 A. 住宅資金特別条項を使う個人再生では、自宅に設定された抵当権の実行を止められるとされています。ただし申立ての前に住宅ローンの債権者との話し合いが必要で、条件を満たしているかの判断も必要になります。急ぐ場面ですので、自己判断で手続きを進めず専門家に相談することをおすすめします。