相続人がいない家は、特別の縁故があった方に分け与えられる場合があります(申立ては公告期間の満了後3か月以内)
亡くなった方に相続人が一人もいない場合、その家や土地は宙に浮いたままになるわけではありません。家庭裁判所が選んだ「相続財産清算人」が財産を整理し、それでも相続人が現れなければ、生前に特別の縁があった方が請求することで、残った財産を受け取れる場合があります。身寄りのない親族やご近所の方の家を、実際に面倒を見てこられた方に関わる話です。
何が変わったのか
亡くなった方に相続人がいないときは、家庭裁判所が「相続財産清算人」を選び、この清算人が財産の清算を行います。あわせて、相続人がいないかどうかを探すための公告(お知らせ)が出されます。その公告で定められた期間の内に、自分が相続人だと名乗り出る人が現れなければ、次の段階に進みます。ここで、亡くなった方と特別の縁があった方(特別縁故者)が請求をすると、残った相続財産の全部または一部が与えられる場合があります。「必ず受け取れる」制度ではなく、家庭裁判所が判断するしくみである点にご注意ください。
首都圏の住まいへの影響
東京・埼玉・神奈川・千葉でも、所有者に相続人がいないまま残る家や土地は起こりえます。そうした家は、清算人が選ばれて清算が進むまで、誰が引き継ぐのかが決まらない状態が続きます。生前に身の回りの世話をしてこられた方や、生活を共にしてこられた方がいる場合、この制度によってその家が引き継がれる可能性があります。ただし、どなたが「特別の縁があった」と認められるかは個別の事情によりますので、ご自身のケースが当てはまるかどうかは、家庭裁判所の手続きに詳しい弁護士や司法書士にご相談ください。
いつ・何を確認すればいいか
- **期限は「公告で定められた期間の満了後3か月以内」**です。この期間を過ぎると請求ができなくなりますので、公告の内容と期間の終わりの日を必ず確認してください。
- 申立て先は、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。ご自身のお住まいの地域ではない点にご注意ください。
- 相続財産清算人がすでに選ばれているか、公告が出ているかを確認しましょう。手続きの段階によって、次に取るべき行動が変わります。
- 手続きの詳細や必要書類は、一次ソース(裁判所ウェブサイト「特別縁故者に対する相続財産分与」)と、弁護士・司法書士など専門家に必ずご確認ください。
よくある質問
Q1. 亡くなった方に相続人が一人もいない場合、その家はどうなりますか。 A. 家庭裁判所が選んだ相続財産清算人が清算を行います。あわせて相続人を探すための公告が出され、その期間内に相続人が名乗り出なければ、特別の縁があった方の請求によって、残った財産の全部または一部が与えられる場合があります。
Q2. 「特別縁故者」として請求したい場合、いつまでに手続きすればよいですか。 A. 相続人を捜索する公告で定められた期間が満了した後、3か月以内に申し立てる必要があります。申立て先は、亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所です。
Q3. 請求すれば必ず家をもらえるのでしょうか。 A. いいえ。確定している内容は「与えられる場合があります」というもので、全部が与えられることも、一部にとどまることもあります。認められるかどうかは家庭裁判所の判断になりますので、見通しについては専門家にご相談ください。また、財産を受け取った場合の税金の取り扱いは税理士に、登記の手続きは司法書士にご確認ください。