不動産売却にかかる費用一覧|仲介手数料・税金・登記費用の早見表

不動産売却にかかる費用を早見表で解説。仲介手数料の上限(価格×3%+6万円+消費税)、印紙税、抵当権抹消の登記費用、譲渡所得税(5年超20.315%)と3,000万円控除、売却価格別の手取りシミュレーションまで丸わかり(2026年6月現在)。

この記事でわかること

  • 不動産売却にかかる主な費用(仲介手数料・印紙税・登記費用・譲渡所得税)の全体像
  • 仲介手数料の上限金額の計算方法(売買価格400万円超の場合)
  • 売買契約書の印紙税額の早見表(契約金額帯別)
  • 譲渡所得税の計算の基本と、所有期間による税率の差
  • 売却価格別「手取り額」のシミュレーション例

「家を売ると、いくら費用がかかって、手元にいくら残るの?」——不動産売却の費用は、**おおむね売却価格の4〜6%程度(譲渡所得税を除く諸費用)**が目安です。本記事では仲介手数料・税金・登記費用を早見表と概算例でやさしく整理します。

先月、こんなご相談がありました

先月、ご相談者様(60代・ご実家を相続された方)から「3,000万円で売れそうと言われたけれど、税金や手数料で半分くらい持っていかれるのでは…」とご不安の声をいただきました。実際に費用を一つずつ計算してお見せすると、諸費用は約120万円ほど。「思ったより残るんですね」と表情が和らいだのを覚えています。**漠然とした不安の正体は、たいてい「費用の内訳を知らないこと」**です。一つずつ分解すれば、こわくありません。


不動産売却にかかる費用の全体像は?

売却費用は、大きく次の4つに分けると整理しやすくなります。

費用の種類内容支払うタイミング
仲介手数料不動産会社への成功報酬契約時・引渡時に分割が一般的
印紙税売買契約書に貼る印紙代契約時
登記費用(登録免許税+司法書士報酬)抵当権抹消などの手続き費用引渡時
譲渡所得税・住民税売却益(もうけ)に対する税金売却した翌年の確定申告時

このうち最も大きいのは仲介手数料、そして利益が出た場合のみ発生するのが譲渡所得税です。逆に言えば、売却益が出なければ譲渡所得税はかかりません。


仲介手数料はいくら?上限の計算方法は?

仲介手数料は不動産会社に支払う成功報酬で、宅地建物取引業法に基づき上限が定められています(下限の定めはありません)。売買価格が400万円を超える場合、上限は次の速算式で計算できます。

上限額=売買価格 ×3% +6万円 +消費税

売買価格仲介手数料の上限(消費税10%込み)
1,000万円39万6,000円
2,000万円72万6,000円
3,000万円105万6,000円
5,000万円171万6,000円

※2024年7月施行の改正で、低廉な空き家等(800万円以下の物件)は売主から最大33万円(税込)まで受領可能とする特例もあります(2026年6月現在)。

Q:仲介手数料は値引きできますか? A:上限を超えなければ金額は自由なので、交渉の余地はあります。ただし手数料の安さだけで選ぶと、広告や販売活動の質に差が出ることもあります。「いくら払うか」より「何をしてくれるか」で判断するのがおすすめです。


印紙税はいくら?契約金額帯別の早見表

不動産の売買契約書には印紙税がかかります。現在は軽減措置が適用されており(2027年3月31日作成分まで/2026年6月現在)、税額は次のとおりです。

契約金額本則税額軽減後の税額
100万円超〜500万円以下2,000円1,000円
500万円超〜1,000万円以下1万円5,000円
1,000万円超〜5,000万円以下2万円1万円
5,000万円超〜1億円以下6万円3万円
1億円超〜5億円以下10万円6万円

たとえば3,000万円の物件なら、印紙税は1万円で済みます。金額としては小さいので、過度に心配する必要はありません。


登記費用(抵当権抹消)はいくら?

住宅ローンが残っている家を売る場合、設定されている抵当権を抹消する登記が必要です。

  • 登録免許税:不動産1個につき1,000円(土地+建物なら計2,000円)
  • 司法書士報酬:おおむね1万〜2万円程度(依頼先・地域による)

合計しても1万〜2万円台が一般的で、費用としては軽いものです。ローン完済後すぐの抹消をお忘れなく。


譲渡所得税はいくら?計算の基本と税率

利益(譲渡所得)が出た場合にだけかかるのが譲渡所得税・住民税です。計算の出発点は次の式です。

譲渡所得=売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除

  • 取得費:その不動産を買ったときの価格+購入時の諸費用(建物は減価償却後)。不明な場合は売却価格の5%を概算取得費にできます
  • 譲渡費用:仲介手数料・印紙税など売るためにかかった費用

そして税率は、売った年の1月1日時点での所有期間で大きく変わります。

区分所有期間税率(所得税+住民税、復興特別所得税込み)
長期譲渡所得5年超20.315%
短期譲渡所得5年以下39.63%

所有期間が5年を境に税率がほぼ倍違うため、売却時期の判断は手取りを大きく左右します

また、自分が住んでいた家(マイホーム)を売る場合は、一定要件のもとで譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。多くのケースでこの控除内に収まり、譲渡所得税が0円になることも珍しくありません。


手取り額のシミュレーション例

「結局いくら残るのか」を、売却価格別にざっくり示します(マイホームの3,000万円控除適用・諸費用の概算例。実際は個別条件で変動します)。

例:3,000万円で売却(ローン残債なし・マイホーム特例適用)

項目金額(概算)
売却価格3,000万円
仲介手数料(税込)−105.6万円
印紙税−1万円
抵当権抹消・その他−2万円
譲渡所得税0円(3,000万円控除内)
手取り概算約2,891万円

このケースでは、諸費用は売却価格の約3.6%。「半分持っていかれる」ことはまずないとおわかりいただけると思います。一方、投資用や相続後すぐの売却で利益が大きく出る場合は、譲渡所得税が手取りを左右します。


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なお、本記事は一般的な制度の解説です。取得費の算定や特例の適用可否は個別の事情により異なるため、具体的な税額は税理士や所轄税務署など専門家へご相談ください。

まとめ

  • 売却の諸費用(譲渡所得税を除く)は、おおむね売却価格の4〜6%が目安
  • 最も大きいのは仲介手数料(400万円超は「価格×3%+6万円+消費税」が上限)
  • 印紙税・登記費用は数万円程度で軽い
  • 譲渡所得税は利益が出たときのみ。所有期間5年超で税率が約半分、マイホームなら3,000万円控除あり

費用の内訳がわかれば、売却の判断はぐっとしやすくなります。


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よくある質問

不動産売却の費用は、売却価格のおおよそ何%が目安ですか?
譲渡所得税を除く諸費用(仲介手数料・印紙税・登記費用など)は、おおむね売却価格の4〜6%程度が目安です。最も大きいのは仲介手数料です。利益が出た場合は別途、譲渡所得税がかかります。
仲介手数料の上限はいくらですか?(売却価格3,000万円の場合)
売買価格が400万円を超える場合の上限は「価格×3%+6万円+消費税」で計算します。3,000万円なら、3,000万円×3%+6万円=96万円、消費税10%を加えて上限105万6,000円(税込)です。
売却で利益が出なくても譲渡所得税はかかりますか?
かかりません。譲渡所得税は「売却価格−取得費−譲渡費用」で計算した譲渡所得(もうけ)が出た場合にのみ発生します。取得費が不明なときは売却価格の5%を概算取得費にできます。
所有期間によって税金はどのくらい変わりますか?
売った年の1月1日時点で所有期間が5年超なら長期譲渡所得で税率20.315%、5年以下なら短期譲渡所得で39.63%です(復興特別所得税・住民税込み、2026年6月現在)。5年を境に税率がほぼ倍違います。
マイホームを売るときに使える税の特例はありますか?
自分が住んでいた家を売る場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。多くのケースでこの控除内に収まり、譲渡所得税が0円になることもあります。適用可否は個別事情によるため専門家にご確認ください。

出典・参考

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