住みながら家を売る方法|内覧で好印象を与えるコツと売却の流れ

住みながら家を売る方法を、空き家売却との違い・内覧で好印象を与える準備・住み替えの資金計画・居住用財産の3,000万円特別控除(2026年5月現在)まで、はじめての方向けにやさしく解説します。

この記事でわかること

  • 住みながら家を売る方法と、空き家にしてから売る場合との違い(メリット・デメリット)
  • 内覧で好印象を与えるための具体的な準備チェックリストと、当日の立ち会いのコツ
  • 売却代金で次の家を買う「住み替え」の資金計画の基本的な考え方
  • 居住用財産の3,000万円特別控除など、マイホームを売る人が使える税の特例の概要
  • 「何から始めればいいか」がわかる売却の全体の流れと、次の一歩

結論を先にお伝えします。 住みながら家を売ることは十分に可能で、多くの方が実際にそうしています。大切なのは、内覧の準備を整えて好印象を与えること、そして「今いくらで売れるか」を査定で把握してから動き出すことです。

先月、ご相談者様から「まだこの家に住んでいるのに、本当に売れるんでしょうか。引っ越し先も決まっていないのに、家を空っぽにしてからでないとダメなのでは……」というご相談を受けました。お話を伺うと、住みながら売る方法をご存じなく、不安だけが先行している状態でした。結論からお伝えすると、住みながらの売却はごく一般的な方法です。この記事では、はじめて家を売る方が安心して一歩を踏み出せるよう、業界24年の不動産コンサルタントの立場から、できるだけやさしく丁寧にお伝えします。

住みながら家を売る方法とは?空き家にしてから売る場合との違い

「家を売る」と聞くと、引っ越して空っぽにしてから売り出すイメージを持つ方が多いですが、実際には今の家に住んだまま売り出すことができます。これを「居住中売却」などと呼びます。

住みながら売る場合と、先に引っ越して空き家にしてから売る場合には、それぞれ長所と短所があります。ご自身の事情に合うのはどちらか、下の表で見比べてみてください。

比較項目住みながら売る空き家にしてから売る
二重の住居費かからない(今の家に住み続ける)引っ越し先の家賃・ローンと並行して発生しやすい
内覧の準備毎回片付け・掃除が必要きれいな状態を保ちやすい
生活感家具があり広さや暮らしがイメージしやすい部屋が広く見える/空間が伝わりやすい
内覧の日程調整在宅の都合に合わせる必要があるいつでも案内しやすい
売却資金売れてから次の家の頭金に充てやすい先に資金が必要になる場合がある

住みながら売るメリット

最大のメリットは、二重の住居費を避けられることです。先に引っ越すと、新居の家賃やローンと、売れるまでの今の家の維持費が同時にかかります。売却がいつ成立するかは確実には読めないため、住みながら売れば資金面の負担を抑えられます。また、家具がある状態は、購入を検討する方が「ここにソファを置いて、ここで食事をして……」と暮らしを具体的に想像しやすいという利点もあります。

住みながら売るデメリットと対策

一方で、内覧のたびに片付けと掃除が必要になり、生活感が出やすい点はデメリットです。ただし、これは後述する準備のコツで十分カバーできます。「生活しながらでも、きちんと売れる」——この点はどうぞご安心ください。

内覧で好印象を与える準備のコツは?

内覧は、購入を検討する方が「この家に住みたい」と感じるかどうかが決まる大切な場面です。住みながらの売却では、ここが成否を大きく左右します。難しいことは必要ありません。ポイントは「整理整頓・清掃・明るさ・におい」の4つです。

内覧前チェックリスト

  • 整理整頓:玄関の靴をしまう/床にものを置かない/生活用品は箱にまとめて押し入れへ。床が見える面積が広いほど部屋は広く感じられます
  • 清掃:水まわり(キッチン・浴室・洗面・トイレ)を重点的に。水まわりの清潔感は印象に直結します
  • 明るさ:内覧前にすべてのカーテンを開け、照明を点灯。昼間でも電気をつけると明るく見えます
  • におい対策:内覧の30分ほど前に窓を開けて換気。生ゴミ・ペット・タバコ・調理のにおいに注意。強すぎる芳香剤は逆効果になることもあるため控えめに
  • 温度:夏は涼しく、冬は暖かく。快適な室温は滞在時間と好印象につながります

特別なリフォームをする必要はありません。「清潔で・明るく・ものが少ない」状態を整えるだけで、印象は大きく変わります。

内覧の立ち会いで売主が気をつけたいポイントは?

住みながら売る場合、内覧には売主が立ち会うことが多くなります。このとき、売主の対応も購入検討者の印象を左右します。

Q: 内覧のとき、売主はどう振る舞えばいいですか?

A: 基本は笑顔で迎え、聞かれたことに正直に答えることです。長所をアピールしすぎたり、後ろをついて回ったりすると、検討者が落ち着いて見られません。案内や説明は仲介する不動産会社に任せ、売主は質問されたときに答える程度がちょうどよい距離感です。

立ち会い時の具体的な注意点は次のとおりです。

  • 雨漏りやご近所の事情など、マイナス情報も隠さず正直に伝える(後のトラブル防止になります)
  • 「ここでの暮らしはこんなところが良かった」と、住んでいた人だからこそ語れる魅力を一言添える
  • 価格交渉の話はその場で即答せず、いったん持ち帰って不動産会社と相談する
  • 小さなお子様やペットがいる場合は、内覧中は別室にするなど落ち着いた環境をつくる

ここまでの準備や進め方に少しでも不安があれば、はじめから専門家に伴走してもらうのが安心です。ROCKEDGEでは、まず無料査定で「今いくらで売れそうか」をお伝えしたうえで、内覧準備のアドバイスから売却、必要に応じた税理士・司法書士との連携まで、中立的な立場でワンストップでお手伝いしています。「何から始めればいいか」の段階からお気軽にご相談ください。

住み替えの資金計画はどう立てる?

今の家を売って次の家を買う「住み替え」では、お金の流れの順番を整理しておくことが大切です。

まずは「手取り」を把握する

売却代金がそのまま手元に残るわけではありません。次の式で、おおよその手取りを把握します。

手取りの目安 = 売却価格 −(住宅ローン残債 + 売却にかかる費用 + 税金)

売却にかかる費用には、仲介手数料、印紙税、抵当権抹消の費用などが含まれます。仲介手数料の上限は、売却価格が400万円を超える場合「売却価格×3%+6万円+消費税」が一つの目安です(宅地建物取引業法に基づく上限・2026年5月現在)。

売り先行と買い先行

進め方内容向いている人
売り先行今の家を売ってから次の家を買う資金計画を確実にしたい人。住みながら売る方に多い
買い先行次の家を買ってから今の家を売る気に入った物件を逃したくない人。資金に余裕がある人

はじめて売る方には、手元資金が確定する売り先行が比較的安心です。住みながら売れば、売却が決まってから引っ越し先を本格的に探せるため、二重ローンのリスクも避けやすくなります。

簡単なシミュレーション例(あくまで一例)

たとえば、3,000万円で売却、ローン残債1,500万円、諸費用・税金で約150万円かかった場合の手取りは、おおよそ「3,000−1,500−150=1,350万円」となります。この1,350万円を次の家の頭金や引っ越し費用に充てる、という計画が立てられます。数字はあくまで一例で、実際は物件や個別の事情によって変わります。

住みながら家を売る人が使える税の特例は?

マイホーム(居住用財産)を売ったときには、税負担を軽くする特例があります。代表的なものを概要だけご紹介します。

居住用財産の3,000万円特別控除

マイホームを売却して利益(譲渡所得)が出た場合、所有期間の長さに関係なく、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例です(国税庁 タックスアンサー No.3302・2026年5月現在)。住みながら売る場合も対象になり得ますが、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売るなど、一定の要件があります。

10年超所有の軽減税率の特例

所有期間が10年を超えるマイホームを売った場合、3,000万円特別控除を適用したうえで、さらに残った部分に低い税率を適用できる特例もあります(国税庁 タックスアンサー No.3305)。

これらの特例には細かな適用要件があり、併用できないものもあります。利益が出るかどうか、特例が使えるかどうかは、購入時の価格や所有期間など個別の事情で大きく変わります。ご自身のケースで使えるかは、必ず税務署や税理士などの専門家に確認してください。

売却の全体の流れと次の一歩

最後に、住みながら売る場合の大まかな流れを整理します。

  1. 査定で現状把握(今いくらで売れそうかを知る)
  2. 不動産会社と媒介契約を結ぶ
  3. 売り出し(内覧の準備をしながら)
  4. 内覧対応・価格交渉
  5. 売買契約・引き渡し(引っ越し先の準備と並行)

すべての出発点は、「今いくらで売れるか」を査定で知ることです。売れる金額がわかってはじめて、手取りも、次の家の予算も、引っ越しの時期も計画できます。逆に言えば、ここがわからないまま動くと不安だけが大きくなってしまいます。

なお、ここで挙げた費用・税金・特例の内容は、個別の事情により異なります。詳細はご自身のケースに合わせて、税務署・税理士・司法書士などの専門家へご相談ください。まずは焦らず、現状把握の一歩から始めていきましょう。


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よくある質問

住みながら家を売ると、まだ住んでいることが買主に知られて不利になりませんか?
不利にはなりません。住みながらの売却(居住中売却)はごく一般的な方法です。家具があることで暮らしをイメージしやすいという利点もあります。内覧時に整理整頓・清掃・換気を整えれば、十分に好印象を与えられます。
内覧の予約が入るたびに掃除をするのが負担です。住みながら売るコツはありますか?
毎回大掃除をする必要はありません。普段から床にものを置かない、生活用品は箱にまとめて収納するなど、片付いた状態を保つ工夫をしておけば、内覧前は水まわりの拭き掃除と換気、カーテンを開けて照明を点ける程度で印象は大きく変わります。
売却で利益が出たら必ず税金がかかりますか?3000万円特別控除とは何ですか?
マイホームを売って譲渡所得が出た場合、所有期間に関係なく最高3,000万円まで控除できる特例があります(国税庁タックスアンサーNo.3302・2026年5月現在)。これにより税負担が軽くなる場合があります。ただし一定の要件があるため、適用可否は税務署や税理士にご確認ください。
次の家を買うお金が足りるか不安です。売り先行と買い先行はどちらがよいですか?
はじめて売る方には、今の家が売れて手元資金が確定してから次を買う『売り先行』が比較的安心です。住みながら売れば、売却が決まってから引っ越し先を本格的に探せるため、二重の住居費や二重ローンのリスクを避けやすくなります。
売却の第一歩として、まず何をすればよいですか?
まずは査定で『今いくらで売れそうか』を知ることです。売れる金額がわかってはじめて、手取り額・次の家の予算・引っ越し時期を計画できます。無料査定から始めれば費用をかけずに現状を把握でき、その後の判断がしやすくなります。

出典・参考

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