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AI動画生成の精度が上がり、不動産の集客に使えないかという相談が増えています。結論から書きます。
物件そのものの見え方をAIで作ってはいけません。 これは好みの問題ではなく、違反すると刑事罰と業務停止処分の対象になります。一方で、物件を描写しない領域には使えます。この線引きを最初に押さえてください。
物件の描写にAIを使えない理由
宅地建物取引業法32条は、誇大広告等を禁じています。対象になるのは、所在・規模・形質・現在や将来の利用の制限・環境・交通その他の利便・代金や支払方法などについて、著しく事実に相違する表示や、実際のものより著しく優良または有利であると誤認させる表示です。
違反した場合の罰則は6か月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金で、併科されることもあります。これに加えて業務停止処分の対象にもなります。
AIで生成した室内イメージは、定義上「実際のもの」ではありません。日当たりを足す、生活感を消す、家具を置いて広く見せる。いずれも「実際より著しく優良に見せる」側に倒れます。実写を加工した場合も同じです。
なお条文は「著しく」と書いており、軽微な差異までは対象にしていません。しかし、どこからが著しいかを事後に争うのは割に合いません。物件の描写は実写か、Matterportのような実測ベースの記録で行う。これが安全側の運用です。
それでもAI動画が効く場所
物件を描写しない領域なら、表現の自由度を使えます。
- 会社・サービスの紹介映像:事業内容や流れの説明は、物件情報ではありません
- 説明動画:手続きの流れ、必要書類、スケジュールの可視化
- SNS用の汎用カット:季節の挨拶、告知のアイキャッチ、イベント案内
- セミナー・相談会の集客素材:会場や日時の告知
共通するのは「その映像を見た人が、特定の物件の状態を誤認しない」ことです。判断に迷うなら、その映像を物件情報の隣に置いたとき誤解が生まれるかを基準にしてください。
Higgsfieldでできること
Higgsfield AI は、テキストや参照画像から動画・画像を生成するサービスです。公式サイトでは、動画生成、静止画に動きを付けるアニメーション、人物画像の生成が主な機能として案内されています。日本語のインターフェースと日本語プロンプトに対応しています。
料金は個人向けに3段階です(2026年10月4日時点・公式日本語ページの記載)。
| プラン | 月払い | 年払い(月あたり) | クレジット/月 |
|---|---|---|---|
| STARTER | — | 19ドル | 270 |
| PLUS | 59ドル | 47ドル | 1,200 |
| ULTRA | 129ドル | 99ドル | 公式ページ参照 |
クレジットは生成ごとに消費します。公式ページでは270クレジットが画像生成135回ぶんに相当すると案内されています。価格と付与量は改定されるため、契約前に必ず公式の料金ページで最新を確認してください。
無料で試せる枠があるかは、本記事の確認時点では料金ページに記載を見つけられませんでした。こちらも公式ページでご確認ください。
導入するときの順序
- 使う用途を先に決める。物件描写に使わないと決めたうえで、会社紹介かSNS素材かを絞る
- 最小プランで試す。月数本で足りるなら、いきなり上位プランを契約しない
- AI生成であることを明示する。広告に該当する発信では、広告であることが分かる表示が必要です
- 物件情報と混ぜない。同じ投稿内に実物件の情報を載せるなら、どれがAI生成かを分ける
- 社内の確認者を1人置く。公開前に「これは物件の描写になっていないか」を他人の目で見る
物件そのものを見せたいなら
AIではなく、実測ベースの記録が答えになります。当社ではMatterportによる3Dスキャンで、実際の室内を360度歩けるバーチャルツアーとして記録しています。実物から作るため誇大広告の問題が生じにくく、遠方の購入希望者にも現況をそのまま伝えられます。
AI動画は集客の入口、物件の中身は実測の記録。この役割分担が、現時点でもっとも破綻しにくい形だと考えています。
まとめ
- 物件の見え方をAIで作ると、宅建業法32条の誇大広告に当たりうる。罰則は6か月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金で、業務停止処分もある
- 使えるのは物件を描写しない領域。会社紹介、説明動画、SNSの汎用素材
- 広告として発信するなら、広告であることの明示が必要
- 物件そのものを見せるには、実測ベースのMatterportなどを使う