この記事でわかること
- 中央区の不動産査定を無料で受ける方法と、費用が発生する例外的なケース
- 公示地価・路線価・成約単価を使って、依頼前に自分で概算相場を出す手順
- 机上(AI)査定と訪問査定の違いと、タワーマンションが多い中央区での使い分け方
- 月島・勝どき・晴海の住宅と、銀座・築地の事業用ビルで査定方法がどう変わるか
- 査定書のどこを読むべきか、一括査定サイトの注意点、揃えておく書類と売却までの流れ
中央区の不動産査定は依頼費用0円が基本で、査定額の目安は70㎡の中古マンションで約9,000万円〜1億8,000万円、土地15〜20坪の一戸建て・土地で約1億円〜2億円(2026年現在・公的データからの概算)です。金額の幅がこれほど大きいのは、人口約18万人の中央区が、銀座・八重洲という国内最高水準の商業地と、月島・勝どき・晴海という湾岸のタワーマンション街を同じ区内に抱えているためです。
先月、ROCKEDGE住まい相談室に中央区・勝どきの築18年タワーマンションについて寄せられた相談は、「一括査定サイト経由で届いた4社の金額が、上下で3,500万円ほど開いている」という内容でした。差の主因は営業姿勢ではなく、採用した比較事例の「階数と方角」がばらばらだったことです。同じ棟の低層階・北向きの成約を引いた会社と、高層階・南西向きの成約を引いた会社では、専有面積が同じでも結論が大きく変わります。中央区は持ち家率が約43%(令和5年住宅・土地統計調査)で、湾岸部のタワーマンションを中心に相続・住み替えの案件が増えています。中央区の査定では、金額そのものより「同じ棟の、どの部屋と比べたのか」を確認することが最も効きます。
中央区の不動産査定は無料?費用がかかるのはどんなとき?
Q: 中央区で不動産査定を受けるといくらかかりますか? A: 0円(無料)が基本です。
不動産会社が売却の依頼を受けることを目的に行う査定は、原則として無料で提供されます。査定を受けたからといって、その会社と契約する義務は発生しません。
費用が発生するのは、相続税の申告・遺産分割協議・離婚時の財産分与・裁判の証拠など、公的な根拠を持つ評価額が必要な場面で、不動産鑑定士による「鑑定評価」を依頼する場合です。鑑定評価書は20万円〜40万円程度(2026年現在・物件の規模や用途により変動)が一般的な水準です。
媒介契約とは、不動産会社に売却の仲介を正式に依頼する契約のことです。査定はその前段階にあたり、査定を受けた時点では何の拘束も生まれません。なお宅地建物取引業法34条の2第2項により、不動産会社が媒介契約に際して価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにする義務があります。「なぜこの金額なのか」を書面で求めるのは正当な権利です。
中央区の査定額はどうやって決まる?
査定額は担当者の感覚ではなく、公的な基準値と実際の成約事例を組み合わせて算出されます。中央区で使われる代表的な指標は次のとおりです。
| 指標 | 数値 | 時点・出典 |
|---|---|---|
| 住宅地 公示地価(中央区平均) | 約193.00万円/㎡(坪約638万円・前年比+13.86%) | 国土交通省 令和8年地価公示 |
| 商業地 公示地価(中央区平均) | 約1,138.54万円/㎡(坪約3,763万円・前年比+13.46%) | 国土交通省 令和8年地価公示 |
| 中古マンション 成約㎡単価(東京都区部) | 約133.37万円/㎡(前年比+12.9%) | 2026年2月度・東日本レインズ Market Watch |
| 路線価(相続税評価の基準) | 前面道路ごとに設定 | 国税庁 財産評価基準書 |
数字の読み方に注意が必要です。中央区の商業地平均が坪3,763万円という水準になるのは、銀座の標準地が突出して高いためで、この平均を日本橋の裏通りや築地の小規模ビルに掛けると過大な数字になります。中古マンションの成約㎡単価も東京都区部全体の平均であり、中央区の実勢は通常これを大きく上回ります。区平均は「出発点」として使い、路線価と直近の実成約で上下を確認してください。
取引事例比較法とは
取引事例比較法とは、近隣で実際に成約した類似物件の価格を基準に、対象物件との違い(駅距離・築年数・階数・向き・面積)を加減点して価格を導く方法です。中央区のマンション査定ではこれが中心になります。
中央区のマンション査定は「同一棟内の事例」が使える
中央区の査定を他区と分けているのは、この点です。月島・勝どき・晴海には数百戸規模のタワーマンションが集中しており、同一棟内で年に十数件の成約が発生することも珍しくありません。比較対象を区外から借りてくる必要がないぶん、机上査定の精度は他区より出やすくなります。
ただし、事例が多いことは精度が高いことと同義ではありません。同じ棟でも次の要素で価格は数千万円単位で動きます。
- 階数(低層階と高層階で㎡単価が大きく変わります)
- 方角と眺望(隅田川・東京湾・レインボーブリッジのビューが抜けているか、前建で塞がれているか)
- 専有部の位置(角部屋か中住戸か)
- 修繕積立金の水準と長期修繕計画の改定履歴
中央区で複数社のマンション査定を比べるときは、採用された成約事例が「同じ棟の、何階の、どの向きの部屋か」まで書面に明示されているかを最初に確認してください。棟の平均単価に面積を掛けただけの査定書は、根拠として不十分です。
銀座・築地の事業用不動産と、月島・晴海の住宅
中央区は同じ区内で査定手法が切り替わります。月島・勝どき・晴海の居住用マンションは取引事例比較法が中心です。一方、銀座・築地・日本橋・八重洲に多い店舗ビルや小規模事業用ビル、築古ビルをSOHO(住居兼事務所)に転用した物件では、年間賃料収入を還元利回りで割り戻す収益還元法が主軸になり、次の点が査定額を左右します。
- レントロール(賃料一覧)と空室率、契約の残存期間
- 検査済証の有無(ないと買主の融資が付きにくくなることがあります)
- 用途変更の履歴(事務所から住宅、住宅からSOHOへの転用が適法に処理されているか)
- 消防法にもとづく点検報告の履歴
- 建築基準法43条の接道要件(敷地は道路に2m以上接する必要があります)と、42条2項道路に接する場合のセットバック
- 容積率の消化状況(都心部では容積率が土地価格に直結します)
中央区の土地査定・一戸建て査定では、敷地が小さく間口が狭い区画が多いため、再建築したときに何㎡の建物が建つかが価格の中心論点になります。日本橋・京橋の一部には地区計画や高度利用地区が定められており、都市計画情報の確認が査定の前提です。
供給側の事情も査定に影響する
晴海の大規模マンション群が竣工し、湾岸エリアには一定量の住戸が供給されました。同時期に売り出す物件が多い局面では、売出価格をわずかに高く設定しただけで検索結果の比較対象から外れることがあります。中央区の査定額を検討するときは、価格だけでなく同じ棟・同じ湾岸エリアで現在何件が売り出されているかを必ず確認してください。
相続税評価額は査定額と一致しない
相続税の評価額と売却時の査定額は目的が違うため、一致しないのが通常です。中央区に多い分譲マンションについては、国税庁の法令解釈通達「居住用の区分所有財産の評価について」により、令和6年(2024年)1月1日以後の相続・遺贈・贈与から、評価乖離率にもとづく補正が入る取扱いになりました。実勢価格との開きが大きい湾岸のタワーマンションほど影響を受けます。適用関係は個別事情で変わるため税理士へご確認ください。
なお2024年4月1日施行の改正不動産登記法76条の2により相続登記が義務化され、取得を知った日から3年以内に登記しないと10万円以下の過料の対象となります。登記が済んでいないと売却手続きに進めません。
太陽光・リフォーム・防犯設備は査定額に加点される?
設備投資が査定額にそのまま上乗せされることは、実務上ほとんどありません。太陽光パネルには東京都の補助(1kWあたり12万円)があり、中央区独自の上乗せ補助の有無は年度ごとに変わるため区の最新要項でご確認ください。中央区には高齢者向けのバリアフリー改修を対象とした住宅改修の助成もありますが、対象者・対象工事の要件が限られます。いずれも工事時の負担軽減であって、売却時の評価とは別の話です。
中央区で特に注意したいのは工事の進めかたです。タワーマンションは管理規約が厳格で、専有部の工事でも管理組合の事前承認、資材の搬入経路と作業時間の指定、エレベーターの養生といった手続きが必要になり、着工までに数週間かかることがあります。中央区は都心のため工事費相場も高く、売却目的の大規模リフォームは費用を回収しきれず、現況引き渡しのほうが手取りが残るケースもあります。
机上(AI)査定と訪問査定はどう使い分ける?
| 机上(AI)査定 | 訪問査定 | |
|---|---|---|
| 所要時間 | 数分〜翌営業日 | 現地60分程度+報告まで3〜7日 |
| 精度 | 概算(棟内の階数・向きは反映されない) | 個別条件を反映した実務価格 |
| 見るもの | 住所・面積・築年数などのデータ | 眺望・階層・共用部・管理状況・接道・境界・室内 |
| 向いている場面 | まだ売る決断をしていない段階 | 売却時期が具体的になった段階 |
**机上査定(AI査定)**は、登録された物件データと過去の成約事例だけから統計的に価格を推定する方法です。中央区は同一棟内の事例が豊富なため桁のずれは起きにくい一方、眺望が抜けているか、前建で塞がれているかを机上査定は判定できません。冒頭の相談で4社の金額が3,500万円開いたのも、この構造によるものでした。中央区では机上査定を「レンジを掴む道具」と割り切り、金額を決める段階では訪問査定に進む流れをおすすめします。
査定書の見方と、査定額が売却価格にならない理由
査定額とは「おおむね3ヶ月以内に成約が見込める価格の目安」であり、その金額での売却を保証するものではありません。最終的な売却価格は市場の反応と買主との交渉で決まります。査定書を受け取ったら、金額の大小ではなく次の4点を確認してください。
- 採用された成約事例が示されているか(住所・棟名・階数・向き・面積・成約時期・成約価格)— 中央区では階数と向きまで確認してください
- 加減点の根拠が書かれているか(駅距離◯分で+3%、築年数で−15%など)
- 想定売却期間が明記されているか
- 売却にかかる費用の内訳が示されているか(仲介手数料は「売却価格×3%+6万円+消費税」が法定上限。1億円なら306万円+消費税)
一括査定サイトを使うときの注意点
複数社に査定を依頼する意義は、価格の妥当性を相対的に判断できる点にあります。一方で一括査定サイトには構造的な注意点があります。
- 登録直後に複数社から一斉に連絡が来る
- 媒介契約を取るために意図的に高い査定額を出す会社が混じることがある
- 中央区の個別事情(同一棟内の階数・向きの差、タワーマンションの管理規約、事業用ビルの収益評価)に不慣れな会社が含まれる場合がある
対策はシンプルで、最高額を出した会社と最低額を出した会社の両方に、その根拠と比較事例を説明してもらうことです。高く売れる会社と、高い数字を出す会社は別物です。
査定前の準備・必要書類と、売却へ進むときの流れ
| 区分 | 書類 |
|---|---|
| 共通 | 登記事項証明書(登記簿謄本)、固定資産税納税通知書、本人確認書類 |
| マンション | 管理規約、長期修繕計画書、直近の総会議事録、修繕積立金の残高がわかる書類、間取り図 |
| 一戸建て・土地 | 測量図、境界確認書、建築確認済証・検査済証、私道がある場合は持分の資料 |
| 事業用ビル・賃貸中の物件 | 賃貸借契約書、レントロール、管理委託契約書、消防点検の報告書 |
| 任意 | 購入時の売買契約書・重要事項説明書、リフォーム履歴、耐震診断報告書 |
中央区は賃貸中のまま売る「オーナーチェンジ」や、SOHO利用中のビルの売却相談も多いエリアです。空室にして実需の買主に売るのか、賃貸中のまま投資家に売るのかで前提が変わりますので、どちらを想定しているかを依頼時にお伝えください。
売却へ進む場合の流れは次のとおりです。
- 査定結果の比較(1〜2週間)— 金額ではなく比較事例と説明を比べます
- 媒介契約の締結 — 専属専任・専任・一般の3種類から選びます
- 売出価格の決定と販売開始 — 査定額=売出価格ではありません
- 内覧対応 — 中央区は国内外の投資家や海外在住の買主からの問い合わせが入るエリアです。Matterportによる3Dバーチャル内覧を併用すると、時差のある相手でも24時間いつでも室内を確認でき、実際に足を運ぶ前の絞り込みが進みます。オートロックやコンシェルジュがあり、来訪者の入館手続きが必要なタワーマンションでは、内覧の回数そのものを減らせる利点もあります
- 売買契約・決済・引き渡し — 査定開始から引き渡しまで、中央区では平均3〜6ヶ月が目安です
居住用財産を売却して利益が出た場合、租税特別措置法35条の3,000万円特別控除の対象となることがあります。適用要件は個別事情で変わるため、税理士へご確認ください。
ROCKEDGEでは中央区の不動産査定について、公示地価・路線価・同一棟内を含む直近の成約事例をもとに、どの事例と比較したのかを含めて査定額の根拠を書面で提示しています。売却するかどうかを決めていない段階のご相談や、他社の査定書の見方についてのご相談も受け付けています。お問い合わせフォームまたはメールにてお気軽にご連絡ください(フォーム・メールは24時間受付、ご返信は平日10:00〜18:00)。
本記事の数値は公的統計にもとづく目安であり、個別の物件の評価額を保証するものではありません。相続税評価・譲渡所得の課税関係・境界の確定・建築基準法や消防法の適合性といった論点については、税理士・土地家屋調査士・建築士など各分野の専門家へご相談ください。詳細は専門家へご相談ください。
中央区の不動産査定をROCKEDGEに依頼する
ROCKEDGEでは中央区エリアのマンション・一戸建て・土地・事業用ビルの無料査定を承っています。机上査定でおおよその相場を、訪問査定で精緻な査定額を、中立的な立場でご提示します。査定額の根拠もわかりやすくご説明し、「まだ売ると決めていない」段階のご相談も歓迎しています。
対応エリア: 東京・埼玉・神奈川・千葉(1都3県)