この記事でわかること
- 立川市の不動産査定を無料で受ける方法と、費用が発生する例外的なケース
- 公示地価・路線価・成約単価を使って、依頼前に自分で概算相場を出す手順
- 机上(AI)査定と訪問査定の違いと、立川駅周辺と市北部での使い分け方
- 立川駅と武蔵砂川駅で㎡単価が3倍近く開く理由と、それが査定額に与える影響
- 査定書のどこを読むべきか、一括査定サイトの注意点、揃えておく書類と売却までの流れ
立川市の不動産査定は依頼費用0円が基本で、査定額の目安は70㎡の中古マンションで約1,600万円〜4,800万円、土地25坪前後の一戸建てで約2,000万円〜5,500万円(2026年現在・公的データからの概算)です。幅が大きいのは、人口約18万人の立川市が、多摩地域随一の再開発が進む立川駅周辺から、大規模団地と農地が残る市北西部まで、性格の異なる住宅地を一つの市域に抱えているためです。
先月、ROCKEDGE住まい相談室に立川市・砂川町の築38年マンション(専有66㎡)を相続された方から寄せられた相談は、「一括査定で1,450万円と2,600万円が並んだ。同じ立川市なのに1,000万円以上違うのはなぜか」という内容でした。差の主因は建物ではなく、比較に使った成約事例の駅圏が違うことでした。高い数字は立川駅圏の事例を、低い数字は多摩都市モノレール沿線の事例を基準にしていました。立川市は市内の駅ごとに㎡単価が3倍近く開くため、どの駅の事例を採用したかを確認しないと、査定額は比較できません。
立川市の不動産査定は無料?費用がかかるのはどんなとき?
Q: 立川市で不動産査定を受けるといくらかかりますか? A: 0円(無料)が基本です。
不動産会社が売却の依頼を受けることを目的に行う査定は、原則として無料で提供されます。査定を受けたからといって、その会社と契約する義務は発生しません。
費用が発生するのは、相続税の申告・遺産分割協議・離婚時の財産分与・裁判の証拠など、公的な根拠を持つ評価額が必要な場面で、不動産鑑定士による「鑑定評価」を依頼する場合です。鑑定評価書は20万円〜40万円程度(2026年現在・物件の規模や用途により変動)が一般的な水準です。
媒介契約とは、不動産会社に売却の仲介を正式に依頼する契約のことです。査定はその前段階にあたります。なお宅地建物取引業法34条の2第2項により、不動産会社が媒介契約に際して価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにする義務があります。「なぜこの金額なのか」を訊くのは正当な権利です。
立川市の査定額はどうやって決まる?
査定額は担当者の感覚ではなく、公的な基準値と実際の成約事例を組み合わせて算出されます。
| 指標 | 数値 | 時点・出典 |
|---|---|---|
| 住宅地 公示地価(立川市平均) | 約30.84万円/㎡(坪約101.96万円・前年比+6.95%) | 国土交通省 令和8年地価公示 |
| 商業地 公示地価(同) | 約162.21万円/㎡(前年比+9.81%) | 国土交通省 令和8年地価公示 |
| 市内最高地点 | 曙町2-7-20 610万円/㎡ | 国土交通省 令和8年地価公示 |
| 市内最低地点 | 西砂町5丁目53番13 15.6万円/㎡ | 国土交通省 令和8年地価公示 |
| 中古マンション 市平均 | 約3,174万円(約55万円/㎡) | 2025年10〜12月期・民間集計 |
| 駅別 ㎡単価の目安 | 立川駅 約69万円/㎡ / 泉体育館駅 約32万円/㎡ / 武蔵砂川駅 約23万円/㎡ | 2025年10〜12月期・民間集計 |
| 路線価(相続税評価の基準) | 前面道路ごとに設定 | 国税庁 財産評価基準書 |
立川駅と武蔵砂川駅では㎡単価に約46万円の開きがあり、70㎡なら総額で3,200万円以上の差になります。「立川市の相場」という一つの数字は存在しないと考えてください。
取引事例比較法とは
取引事例比較法とは、近隣で実際に成約した類似物件の価格を基準に、対象物件との違い(駅距離・築年数・階数・向き・面積)を加減点して価格を導く方法です。マンション査定ではこれが中心になります。土地査定では公示地価と路線価を併用し、一戸建て査定では「土地の評価+建物の残存価値」で組み立てます。築20年超の木造は建物価値がほぼゼロ評価となり、実質的に土地値での取引が中心です。
立川市の場合、住宅地平均30.84万円/㎡に土地面積を掛けると出発点が作れます。25坪(約82.6㎡)なら約2,550万円が起点で、そこから接道・形状・駅距離で補正していきます。
再開発とモノレール沿線が査定に効くか
立川市は多摩地域の拠点都市で、立川駅周辺は商業施設の集積と再開発が続いています。この動きは商業地の地価に強く表れており、令和8年地価公示では商業地が前年比+9.81%と住宅地(+6.95%)を上回りました。査定への影響は次のように整理できます。
- 立川駅徒歩圏のマンションは、商業利便性を評価する実需とリノベーション再販事業者の双方が買い手候補になります
- 市北部にはUR都市機構の大規模団地が広がり、団地型マンションのリノベーション事例が蓄積しています。築古でも改修前提の買い手が付きやすい一方、同一団地内の直近成約価格が査定額の天井として強く働きます
- 多摩都市モノレール沿線は、延伸計画に関する報道で期待が語られることがありますが、査定額は計画ではなく成約実績で決まります。将来見込みを織り込んだ数字が出てきたら、その前提を確認してください
マンション査定で確認されるのは、修繕積立金の積立残高と長期修繕計画との乖離、管理費・修繕積立金の滞納状況(滞納は買主に承継されるため直接の減額要因です)、1981年5月31日以前の建築確認による旧耐震かどうか、耐震基準適合証明書の取得可否(住宅ローン控除の適用可否に関わります)です。
市北西部の戸建て・土地はどう見られるか
砂川町・西砂町・上砂町といった市北西部は、農地と住宅地が混在し、土地面積の大きい物件が残るエリアです。土地査定では面積が大きいほど㎡単価が下がる傾向(総額が上がり買い手が絞られるため)があり、分割して売れる形状かどうかも評価に影響します。
前面道路の幅員が4m未満の場合、建築基準法42条2項道路にあたるとセットバックが必要で、その分の面積は有効宅地から差し引かれます。同法43条により敷地は道路に2m以上接する必要があり、これを満たさない再建築不可物件は評価が大きく下がります。私道持分の有無と境界確定の有無も、立川市の一戸建て査定では金額を大きく動かす要素です。市街化調整区域や農地が近接する区画では、地目と用途地域の確認も先に済ませておくと話が早く進みます。
太陽光・防犯・リフォーム補助は加点される?
設備投資が査定額にそのまま上乗せされることは、実務上ほとんどありません。太陽光パネルには東京都の補助(1kWあたり12万円)があり、立川市も省エネ関連の補助を設けています。また立川市の住宅改修補助には高齢者向け改修・耐震改修のメニューがあります。立川駅周辺は繁華街を抱えるため防犯カメラの設置相談も目立ちますが、防犯設備も査定では「管理が行き届いた物件」という定性評価にとどまるのが一般的です。**いずれも設置時の負担軽減であって、売却時の評価とは別の話です。**なお補助制度は年度ごとに要項・予算枠が変わるため、申請前に立川市および東京都の最新要項をご確認ください。
なお立川市を含む多摩地域は、23区に比べて工事費の水準が抑えられ、地元業者の競合も働きやすいエリアです。売却前の部分補修を検討する場合は、複数社から見積もりを取ったうえで、査定額への反映見込みと突き合わせて判断してください。
机上(AI)査定と訪問査定はどう使い分ける?
| 机上(AI)査定 | 訪問査定 | |
|---|---|---|
| 所要時間 | 数分〜翌営業日 | 現地60分程度+報告まで3〜7日 |
| 精度 | 概算(実勢と1〜2割ずれることがある) | 個別条件を反映した実務価格 |
| 見るもの | 住所・面積・築年数などのデータ | 建物の劣化・接道・境界・室内・管理状況 |
| 向いている場面 | まだ売る決断をしていない段階 | 売却時期が具体的になった段階 |
**机上査定(AI査定)**は、登録された物件データと過去の成約事例だけから統計的に価格を推定する方法です。立川市のように駅ごとの単価差が大きく、セットバック・境界未確定・団地内の管理状況といった個別事情が価格を動かす地域では、机上査定の数字をそのまま売出価格にするのは危険です。机上査定で当たりをつけ、売却を具体的に検討する段階で訪問査定に進む流れが無理がありません。
査定書の見方と、査定額が売却価格にならない理由
査定額とは「おおむね3ヶ月以内に成約が見込める価格の目安」であり、その金額での売却を保証するものではありません。最終的な売却価格は市場の反応と買主との交渉で決まります。査定書を受け取ったら、金額の大小ではなく次の4点を確認してください。
- 採用された成約事例が示されているか(住所・最寄駅・面積・成約時期・成約価格)
- 加減点の根拠が書かれているか(駅距離◯分で+3%、築年数で−15%など)
- 想定売却期間が明記されているか
- 売却にかかる費用の内訳が示されているか(仲介手数料は売買代金400万円超の場合「売却価格×3%+6万円+消費税」が法定上限。3,000万円なら105万6,000円)
冒頭の相談例のように、立川市では1の「最寄駅」の確認が特に重要です。市内の別駅圏の事例が混ざっているだけで、査定額は数百万円単位で動きます。
一括査定サイトを使うときの注意点
複数社に査定を依頼する意義は、価格の妥当性を相対的に判断できる点にあります。一方で構造的な注意点もあります。
- 登録直後に複数社から一斉に連絡が来る
- 媒介契約を取るために意図的に高い査定額を出す会社が混じることがある
- 買取前提(早期・確実)と実需向け仲介前提(時間をかけて高く)が混在して比較不能になる
対策はシンプルで、最高額と最低額を出した会社の双方に、前提条件と根拠を説明してもらうことです。高く売れる会社と、高い数字を出す会社は別物です。
査定前の準備・必要書類と、売却へ進むときの流れ
| 区分 | 書類 |
|---|---|
| 共通 | 登記事項証明書(登記簿謄本)、固定資産税納税通知書、本人確認書類 |
| マンション | 管理規約、長期修繕計画書、直近の総会議事録、修繕積立金の残高がわかる書類、間取り図 |
| 一戸建て・土地 | 測量図、境界確認書、建築確認済証・検査済証、私道がある場合は持分の資料 |
| 相続物件 | 遺産分割協議書、相続登記完了後の登記事項証明書 |
| 任意 | 購入時の売買契約書・重要事項説明書、リフォーム履歴、耐震診断報告書、インスペクション結果 |
相続した立川市の不動産を売る場合、2024年4月1日施行の改正で相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内の申請が求められます。名義が被相続人のままでは売却も担保設定もできないため、査定と並行して登記状況を確認してください。
売却へ進む場合の流れは次のとおりです。
- 査定結果の比較(1〜2週間)— 金額ではなく前提と根拠を比べます
- 媒介契約の締結 — 専属専任・専任・一般の3種類から選びます
- 売出価格の決定と販売開始 — 査定額=売出価格ではありません
- 内覧対応 — 立川市は都心方面からの住み替え検討者が多く、現地に来る前にオンラインで比較検討されます。Matterportによる3Dバーチャル内覧を併用すると、寸法付きで空間全体を事前に確認してもらえ、団地型マンションのように類似住戸が多い物件では違いを伝えやすくなります。居住中でも内覧回数を抑えられます
- 売買契約・決済・引き渡し — 査定開始から引き渡しまで、立川市では平均3〜6ヶ月が目安です
居住用財産を売却して利益が出た場合、租税特別措置法35条の3,000万円特別控除の対象となることがあります。相続した空き家についても、耐震基準や売却期限などの要件を満たせば同条の特例が使える場合があります。適用要件は個別事情で変わるため、税理士へご確認ください。
ROCKEDGEでは立川市の不動産査定について、公示地価・路線価・直近の成約事例をもとに、査定額の根拠と前提条件を書面で提示しています。売却するかどうかを決めていない段階のご相談や、他社の査定書の見方についてのご相談も受け付けています。お問い合わせフォームまたはメールにてお気軽にご連絡ください(フォーム・メールは24時間受付、ご返信は平日10:00〜18:00)。
本記事の数値は公的統計および民間集計にもとづく目安であり、個別の物件の評価額を保証するものではありません。相続税評価・譲渡所得の課税関係・境界の確定・再建築可否・補助金の適用可否といった論点については、詳細は専門家へご相談ください。
主な出典: 国土交通省 令和8年地価公示(土地代データ 立川市)、国税庁 財産評価基準書、総務省 住宅・土地統計調査、立川市のマンション価格相場(民間集計)
立川市の不動産査定をROCKEDGEに依頼する
ROCKEDGEでは立川市エリアのマンション・一戸建て・土地の無料査定を承っています。机上査定でおおよその相場を、訪問査定で精緻な査定額を、中立的な立場でご提示します。査定額の根拠もわかりやすくご説明し、「まだ売ると決めていない」段階のご相談も歓迎しています。
対応エリア: 東京・埼玉・神奈川・千葉(1都3県)